「@cosmeベストコスメアワード2025下半期トレンド予測」6月11日発表
~キーワードは「主役級ミニコスメ」「#秋肌アラート発令中」「素髪(すがみ)ケア習慣」「五感フレグランス」「PBコスメ戦国時代」「マイ KAWAII⤴︎」~
株式会社アイスタイル
株式会社アイスタイル(代表取締役社長 遠藤 宗、以下、アイスタイル)は、2025年6月11日(水)、「@cosmeベストコスメアワード2025下半期トレンド予測」を発表いたしました。
「@cosmeベストコスメアワード2025下半期トレンド予測」は@cosmeベストコスメアワードの関連企画であり、@cosmeに投稿されたクチコミや@cosme STORE/@cosme TOKYO、@cosme OSAKAでの売り上げ等の分析、その他ユーザーアンケートなど関連情報からみえる生活者の意識変化と美容プラットフォーマーとしての知見から、今後の生活者インサイトや美容トレンドを予測するべく発足された「@cosmeトレンド予測部」が、2025年の下半期のトレンドをキーワード化したものです。
「@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ」と同時発表となります。
※「@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ」の詳細は本日発表のプレスリリースを参照ください。
URL:https://www.istyle.co.jp/news/press/2025/06/0611-bc.html
1.@cosmeベストコスメアワード2025 下半期トレンド予測
2.キーワード詳細
ここ数年、旅行や外出時に携帯しやすいコンパクトな化粧品、いわゆる『ミニコスメ』がジワジワ存在感を高めています。従来の実用的なニーズに加え、最近では韓国の人気コスメブランドが大手コンビニエンスストアとコラボしてミニコスメを展開したなども後押しになりました。
存在感の高まりと共に、最近、「必要なときにすぐ買える手ごろな価格の商品」という立ち位置からの変化が見られます。
2025年5月下旬に実施した@cosmeユーザーを対象とした「化粧品に関するアンケート 」(以下、ユーザーアンケート)では、ミニサイズの化粧品について「定番サイズよりミニサイズの方が魅力的に感じることがある」と20代の約31.4が、30代の約30.5%が回答。更に、「ミニサイズの化粧品は見た目もかわいいと思う」と回答した人が10代で41.6%、20代・30代でもそれぞれ30.3%となり、トレンドに敏感な若年層を中心に、"ミニコスメをあえて選ぶ"という消費行動が定着しつつあるようです。
また、@cosme TOKYOの「ミニコスメコーナー」では、今年3月のリニューアル以降、5月下旬の現在までに目標の約3.5倍を売り上げており、連日多くのお客様でにぎわっています。
更に、クチコミにおける「ミニコスメ」というワードの出現率も、前年比6.0倍に伸長しています。
加えて、美容雑誌の付録でもミニサイズの人気は高まっており、SNS上では「欲しかったのに完売だった」「付録が豪華!軒並み完売」といった投稿が見られ、注目度の高さがうかがえます。
このように、ミニサイズコスメに注目があつまっている中で注目すべきは、こうしたミニコスメが"商品やブランドとの新たな出会いの入り口"にもなっている点です。
ユーザーアンケートでは、「ミニサイズをきっかけに、現品サイズをリピート購入したことがある」と回答した人は全体の約57.1%となりました。
特に、これまでマーケティング施策の一貫として店頭でパウチサンプルを配布してきたブランドにとっては、ミニコスメは、マーケティング施策としてパウチサンプル以上に有効であることに加えて、売上にもなるという点でもまだまだ伸びしろがありそうです。
このような背景から、今後はマーケティング施策として、"あえてミニ版"を戦略的に取り入れるブランドや、"ミニサイズ製造の設備投資"を行う企業も増えていくと予想されます。
特に物価上昇が続く今、見た目や価格など様々な面で魅力的なミニコスメは、「失敗したくない」という気持ちが強い生活者にとって手に取りやすく、今後ますます盛り上がりを見せそうです。
NARS JAPAN ブランドマネージャー
山中 美樹(やまなか みき)氏こちらのアイテムは、もともと人気がありそのミニサイズの展開があることを既存の売り場で目立たせることが難しかったのが現状でした。今回(@cosme TOKYOで)ミニサイズにフォーカスした売り場展開が実現したことで、ミニサイズを売っていることの認知がより高まり新たなお客さまとの接点拡大、ご購入につなげることができたと感じます。ミニサイズの展開が消費者の購買欲を高めるについては、ミニサイズとフルサイズを用途やシーンに合わせて使い分けていただいてる方が増えております。@cosme TOKYOのミニコスメ展開を好事例として、他店や他の売り場でもミニサイズにフォーカスした売り場展開など今後検討していきたいと思います。
株式会社D&ACE 営業部
市沢 彩乃(いちさわ あやの)氏![]()
ミニバックが流行していた際に、持ち運びしていただけるサイズ感や入りやすいサイズはと考え、ミニサイズを販売するきっかけとなりました。また、通常サイズの大きさや韓国コスメのクッションファンデの中でも高めの金額設定のため、試しにくいなどの意見を参考にまずは手に取っていただき試していただくを優先的に考え、ミニサイズを取り入れるきっかけにもなりました。ミニサイズを展開することによりサイズ感はもちろんはじめて使用する方のお試し用や今まで愛用していただいている方の持ち運び用としての重要が高まり、次に繋がる購入の傾向にあります。
ミニサイズの展開が消費者の購買欲を高めるについては、ミニサイズとフルサイズを用途やシーンに合わせて使い分けていただいてる方が増えております。@cosme TOKYOのミニコスメ展開を好事例として、他店や他の売り場でもミニサイズにフォーカスした売り場展開など今後検討していきたいと思います。
(2) #秋肌アラート発令中近年、気候変動の影響によって季節の境目が曖昧になりつつあり、それに伴い、肌のコンディションも揺らぎが気になる時代となってきました。これまでの@cosmeトレンド予測では、その変化とともに変わる肌の状態に着目し、2024年上半期には「#夏慢性化攻略」、2025年上半期には「#気まぐれ天気プチ直し」と、天候と結びついた新たな美容トレンドを発信してきました。
そして次に注目しているのは"秋の肌荒れ"です。
ユーザーアンケートの結果をみてみると、「紫外線など、夏から蓄積した肌ダメージを感じるようになった/感じることが増えた」と全体の約66.4%が回答しており、その影響が続く秋の肌コンディションへの関心が高まりそうです。
特に注目すべきは、肌荒れの原因として「花粉」を認識する人が増えている点です。@cosmeのクチコミでは、今年春時期に「花粉性皮膚炎」といったワードが昨対比で4.6倍と大幅に増加傾向となり、花粉と肌荒れの関係への理解の高まりが感じられます。更に、2023年1月~12月と、2024年1月~12月のクチコミを比較してみると「秋花粉」というワードの出現率が前年比1.9倍に増加していたほか、「季節の変わり目」という言葉も、2024年の10月には2024年4月の比較では、10月(秋)に1.6倍多く出現していました。
@cosmeのクチコミでは、今年春時期に「花粉性皮膚炎」といったワードが昨対比で4.6倍と大幅に増加傾向となり、花粉と肌荒れの関係への理解の高まりが感じられます。
また、2023年1月〜12月と2024年1月〜5月の比較において、「秋花粉」というワードの出現率は 1.9倍 に増加。さらに「季節の変わり目」というワードも、2024年10月には同年4月の 1.6倍 に増加しており、気温や湿度の急変が肌に与える影響への意識の高まりがうかがえます。
一般内科医 消化器病専門医
「むき卵肌ドクター」工藤 あき氏ブタクサは繁殖力が非常に強く、野原や河川敷、家の庭やアスファルトの隙間など、いたるところに生育しており、花粉が小さいことから広範囲に飛散します。ブタクサ花粉症はスギ、イネ科、ヨモギに次いで4番目に多い花粉症です。近年の生活環境の変化などの影響でアレルギー疾患は増加しており、ブタクサに関しては以前から患者数は一定数いた思われる一方で、時期的に「夏風邪」と診断されてきた人も多かったようです。花粉症は口、鼻、目から入った花粉に対してアレルギー反応が起きてくしゃみ・鼻水・目の痒みなどが生じますが、花粉が肌に触れることで症状が起こるため、花粉症ではない人も花粉皮膚炎には注意が必要です。アレルギーだとは思わずについでに相談したところ。花粉皮膚炎だったというような例があります。さらに、夏は紫外線やエアコンによる乾燥によって肌にダメージが蓄積します。肌ダメージによって肌のバリア機能が低下することで、少しの刺激でも肌が荒れてしまうなど、普段肌荒れしない人でも花粉が刺激になり、花粉皮膚炎を発症してしまうことがあります。一般に植物は、気温が高いと成長や繁殖が早まることから、長引く夏の暑さによってブタクサをはじめとする秋花粉の量が増加する可能性も考えられ、「秋の肌荒れ」を感じる人が今後さらに増えるかもしれません。
さらに、一部のスキンケアブランドでも、サイトなどを通じて「秋は夏の紫外線ダメージが表面化しやすい季節」と発信しています。「肌荒れ・肌トラブル対策ケア」の代表的存在であるIHADAによると、「秋花粉も含めてのこの時期の肌荒れ・乾燥対策、および外的要因から守るアイテムの商品の訴求は続けていきたい」とのこと。ユーザーアンケートで「秋の花粉による肌トラブルがある」と回答している人は、全体の約15.7%となっており、春に比べて秋の花粉による肌トラブルを明確に意識している人はまだ多くないものの、気象庁が今年6〜8月の3か月予報で「今年も全国的に厳しい暑さが続く見込み」と発表しており、2025年も夏の紫外線の蓄積ダメージが予想されることや、専門家からの情報なども踏まえると、今後は「秋の肌荒れ対策」が新たな美容トレンドとして注目されそうです。
資生堂ジャパン株式会社 ダーマ・クリニカルマーケティング部
dプログラム ブランドマネージャー
家谷 直嗣(いえたに なおつぐ)氏
2000年代頃から、花粉、PM2.5などの大気汚染物質による環境悪化に伴い、肌トラブル・肌不安を抱える方が増加しています。化粧品選択時の重視項目は「安全性が高い」「肌にやさしい」ものへとニーズが高まっており、花粉の時期は肌を外的刺激から守るだけではなく、土台から安定した肌になりたいと思っている生活者は約92%に上ります※1。dプログラムは、花粉などの外的刺激から肌を守るアレルバリアシリーズに加えて、肌環境を整え土台から安定した肌へ導く洗顔・化粧水等のスキンケアを発信することで、敏感肌の方がどんな時も自分らしくいられるようなサポートをしていきたいと考えております。花粉飛散量の増加や気候変動に伴い、花粉症を発症される方が増えていること、また花粉による肌への影響等の情報提供も増えていることから、花粉によるダメージへの注目度は年々高まりを感じております。秋花粉に悩まれる方も増えていることから、花粉等の外的要因によって乱れる肌環境を整えるスキンケア情報を積極的に発信していくことで、敏感肌症状を抱える方々の肌悩みの解決の一助になればと考えております。
※1 資生堂調べWeb調査 20-69歳女性(2023年10月 実施 n=1,000)
資生堂ジャパン ブランドマーケティング本部
ダーマ・クリニカルマーケティング部 IHADA G
ブランドマネージャー 島野 麗子 氏秋花粉が飛ぶ、いわゆる季節の変わり目の時期には乾燥や肌荒れが多くなっております。「ブタクサ」や「ヨモギ」などの秋花粉は肌荒れの原因の一つであり、秋花粉から肌を守ることが肌荒れ対策の1つの方法であるということで、情報を発信もしておりますが、秋花粉に関わらず、季節の変わり目での急激な温度・湿度の変化による乾燥や肌荒れ、夏の紫外線ダメージが肌に出る季節など、この季節には、肌荒れ症状が出やすい季節であるため、花粉のみならず、トータルでの対策が必要になってまいります。
肌荒れの原因となる外的要因は、従来までの汗皮脂・乾燥・紫外線だけでなく、大気汚染やPM2.5、黄砂、ブルーライトなどの肌への脅威となるものも増加してきています。さらに、昨今の気候変動などで、肌が晒されている環境はよりシビアになってきたと言わざるを得ません。ストレスの増加や生活習慣の乱れなど、肌そのもののバリア機能が低下する機会も多く、外的要因の影響を受けやすくなっている現代だからこそ、日々のスキンケアで肌バリアを整える重要性とともに、外的要因から肌を守るバリア系アイテムをうまく組み合わせることが重要だと考えます。秋は花粉に限らず様々な原因で乾燥・肌荒れを実感しやすい時期です。秋花粉のみへのアプローチというよりも、秋花粉も含めてのこの時期の肌荒れ・乾燥対策、および外的要因から守るアイテムの商品の訴求は、引き続き続けてまいりたいと思っております。
(3) 素髪(すがみ)ケア習慣
@cosmeでは、ベストコスメアワード2024上半期トレンド予測にて、髪に手間や時間、お金をかける人が増えることを予測した「美髪課金」というトレンドキーワードを発表しましたが、最近、髪への関心が益々高まっています。
@cosme TOKYOのシャンプー・トリートメントカテゴリの2025年4月の売上高を昨年同月と比較すると、1.46倍と、店舗全体の成長以上に伸長しています。また、今回の2025上半期新作ベストコスメアワードでは、THE ANSWER「スーパーラメラシャンプー&EXモイストトリートメント FOR DAILY DAMAGE」がシャンプー・トリートメントカテゴリで史上初の総合大賞に輝きました。
大賞の受賞理由を分析してみると、生活者がヘアケア商品の選択において、"効果の実感"や"成分への信頼性"などの要素を重視し始めていることがみえてきました。単なる香りやテクスチャーだけでなく、"髪質改善"や"ダメージケア"といった 機能面への意識を高めていることが伺えます。そのような流れを受け、2025年下半期は、スキンケア視点で髪と向き合う"素髪(すがみ)ケア"が一気に加速していくと予測しました。
最近は、スキンケアでおなじみの美容成分をはじめ、頭皮のエイジングケアや髪専用のUVケアなど、細分化された悩みや多様な用途に応える高機能アイテムが続々登場しています。ユーザーアンケートでは、「ヘアケアはスキンケアの延長」と回答した人が全体の約46.4%、ヘアケアアイテムは「肌質やパーソナルカラーのように自分の髪質やタイプを知りたい」と回答した人が全体の約52.9%にのぼりました。
さらに@cosmeのクチコミでは、全て昨年比で波状毛が2.0倍・うねりケアが2.4倍・太毛が2.2倍・エイジング毛が1.3倍と、より細分化された髪悩みのワードの出現率が増加しており、生活者側のリテラシーの向上もうかがえます。
今後ヘアケアアイテムはスキンケアアイテムのように「化粧品化」し、消費者は自分の肌や悩みに適した成分のアイテムを選ぶ時代となりそうです。 "第二の基礎化粧品"としてますます存在感を高めていくのか、要注目です。
株式会社I-ne ビューティーケア事業本部 本部長
大菅 研登(おおすが けんと)氏紫外線というと肌の日焼けが想起されますが、実は髪は顔の約3倍の紫外線を浴びています※1。紫外線で受けたダメージをしっかりケアすることは、健やかな髪や頭皮環境に導くことに繋がります。
自社で行った髪ダメージの意識調査※1では、カラー・パーマによるダメージよりも髪の日焼け(紫外線)によるダメージを気にする方が多いことが判明。こうした背景から髪の紫外線ケアニーズに応えるべく「SOLAMY」のローンチへと至りました。 発売以降SNSにて話題化し、お客様からも「髪のパサつきやごわつきが気になるので興味がある」「紫外線が気になる季節に使ってみたい」などの声を多くいただき、「髪のUV対策の必要性」や「髪のUVケア」にもご興味をもっていただけているのではと感じております。
お客様のニーズは家族で使うシャンプーから、自分だけのシャンプーへ変化。商品トレンドとしては専門家や美容インフルエンサーなどのSNSでの発話によって知識レベルが上がっているので、従来の「香り」「使用感」「ブランドイメージ」に加え、スキンケアのように「成分」「効果」「エビデンス」を重視するお客様が増加しているのではと感じています。スキンケアのように成分を押し出す商品は、業界として年々増えていると感じます。
まさにSOLAMYも紫外線ケアができる成分を配合し、日々のシャンプートリートメントによってなめらかな髪へ導くというところが特徴なので、「素の髪の美しさを底上げする」スキンケア的な発想に近いのではと感じております。
※1 I-ne調べ
ここ数年、海外の⼈気ブランドの⽇本上陸や、国内のニッチブランドの成⻑などにより、国内のフレグランス市場が注⽬を集めています。今年1⽉に実施したユーザーアンケートでは、「直近1年以内にフレグランスを購⼊した」と回答した⼈が全体の58.3%。そのうち、5個以上を所有している⼈は28.1%にのぼりました。
また、化粧品においても⾹りの役割は⼤きく、クチコミでも最もよくされる話題の1つです。特にここ最近、その役割がますます重視されるようになっているようです。実際、2024年末に発表したベストコスメアワード2024で総合⼤賞に輝いたアテニア「スキンクリアクレンズオイル」が最も評価を受けたポイントは、フレグランスに近しい発想で設計された「癒される⾹り」でした。
このように注目を集めるフレグランスですが、今後は「香りを身にまとう」だけでなく、より多角的に、五感で香りを楽しむ体験へと領域が広がっていきそうです。
例えば、独⽴系ニッチフレグランスブランドÉDIT(h)は今年4⽉、「⾹×BAR」をテーマにした旗艦店を東京・神楽坂にオープンしました。また、飲料メーカー⼤⼿「アサヒビール」では同じく今年5⽉よりビールと⾹⽔を同時に楽しむイベントが開催されています。
ユーザーアンケートでも「香りを楽しめる体験イベント」に興味があると回答した人は、全体の約33.7%となりました。
なかでも、10代・20代では約37.3%と4割近い生活者が共感を示しました。
さらに、⼤⼿化粧品ブランドのTHREEは、今年3⽉に「⾹りを飲む・⾷べる」という新コンセプトのもと、グミや⾹りによるサポートデバイスを発売。加えて、「香り×触覚」アイテムとしてはイプサが、スキンケア発想から⽣まれた、肌に塗布して楽しむ「フレグランスジェル」を2025年6⽉に発売予定です。その他資生堂のfibonaからも、2025年1月に雪の結晶のような新感覚のパウダー形状のアイテムで、自分のために香らせる、肌と一体化するようなやわやわらかな香りが特長の「香肌晶」というアイテムが発売されました(期間限定販売で、現在は完売のため販売終了)。
株式会社ACRO
THREE 新規事業開発マネージャー
岩﨑愛(いわさき まな)⽒忙しない⽇常を⽣き抜く⽅々の気分転換やマインドメンテナンスに、THREE が⼤切にする⾹りの価値で寄り添いたいと考えていました。その中で、従来の「嗅ぐまたは塗る⾹り」にとどまらない、⼝中⾹(こうちゅうか)という考えに着⽬。「飲む、⾷べる、吸う=⼝から"摂る"⾹り」という新鮮な嗜好品のようなスタイルで提供することにより、お客様の毎⽇に、新しい⾹りの形で寄り添えるのではないかという考えに⾏き着きました。⼈気商品は、⾹りを吸う深呼吸サポートデバイス「センティッドアルケミー イントゥフロー バイ ブリーザー」です。「深呼吸が⾝体によいと分かっていても、忙しい毎⽇の中では深い呼吸をすることも難しい」とご実感されているお客様が多く、1本のみならず、複数フレーバーを同時購⼊くださる⽅も多数いらっしゃいます。フレグランスの使⽤シーンが拡⼤することで⾹りのもつ価値への興味関⼼が⾼まったり、共感される⽅もより⼀層広がっていくと考えております。THREE も、ブランド創設時から⼤切にしている精油を軸に、芳⾹の新たな形に挑戦し続けてまいります。
株式会社モリヤマ
代表取締役葛和建太郎(くずわけんたろう)⽒旗艦店がある神楽坂が⾹りの楽しみ⽅への気付きをくれました。⾷の街である神楽坂で⾹りを楽しむには、美味しい⾷事の前後の時間を楽しむ要素として、どのような⾹りとの触れ合いが⼈々の時間を豊かにするかを妄想し、既に⾹⽔から⽣まれた紅茶の商品開発を済ませ、お酒をテーマにした⾹⽔もラインナップしていたので、素敵な空間で⾹りを楽しむ体験が味わえる場所があれば、神楽坂という街にパフューメリーとして存在する価値があると考えました。店舗では、お気に⼊りの⾹りを探して「この⾹⽔のカクテルを作って」「この⾹⽔に合うカクテルを作って」と注⽂していただき、腕利きのバーテンダーがクリエイティビティを駆使して、⾹りとマッチしたドリンクを提供しております。今後のフレグランス業界の動きについては、お客様やプロも納得するような独⾃のクリエイティブな別ジャンルとのペアリング提案が⽣まれるならば、私たちも楽しみたいですし、そのような⾹⽔業界のプレーヤーが増えることは、⽇本の⾹⽔ムーブメントを成熟させるものだと思います。
昨今、体験や商品の良さを「SNSでのシェアしやすいかどうか」がそのアイテムが幅広く受け入れられる重要なポイントとなっていることもあり、目に見えない「香り」を他者とシェアするきっかけになる「香り×イベント」「香り×味覚」「香り×触覚」といった多角化は、フレグランス市場を一層盛り上げる契機になるかもしれません。
いま、ドラッグストアやバラエティショップが手掛けるPBコスメへの関心が高まっています。
@cosmeベストコスメアワード2025上半期ベストコスメでは、ベストフェイスクリーム・ジェル部⾨にスギ薬局のPB「DRIPTUNE」の発酵クリームが3位。また、ベストシャンプー・トリートメント部⾨にマツキヨココカラ&カンパニーのPB「CONCRED」のハイモイスチャーメンテナンスシャンプー/トリートメントが3位にランクインしました。
また、クチコミにおける「PB」というワードの出現率も昨対で1.5倍に伸長しています。
ワードの使われ方をみてみても、「スギ薬局のPBがすごいと話題になっていたので~」「発酵スキンケア好きとしては、こちらのスギ薬局のPB商品が発売されてからすぐに飛びつきました」「PBも流行りにうまく乗ってるな~と感嘆」など、PBコスメが「選ばれている」ことが垣間見えます。
UBS証券株式会社 調査本部 ⾵早 隆弘 ⽒
無印良品やマツキヨココカラ&カンパニーの動向をみておりますと、PBの市場は進捗しているように感じます。特に、マツキヨココカラ&カンパニーでは、同じカテゴリーでNB※1からスイッチを促すといった役割を超えて、データに基づいて同じカテゴリーのNB※1を補完し、カテゴリー⾃体の拡充を⽬指すのも商品がPBとして発売されるようになるなど、共創を念頭においた商品が⼩売からでるようになっているのは、時代の変化を感じています。PBといえば、消費者が求める価値は、NB※1と⽐べて安い価格とそれなりの品質というものが圧倒的でした。結果として、⽇常的に使う⾷品、家庭⽤品のPBの導⼊が⼩売りは続いてきました。⼀⽅、こうした動きにも変化がみられており、⼤⼿ドラッグストアなどでは付加価値品でのPB導⼊の動きがみられます。この背景には、⼩売の顧客データの取得⽅法がPOSからアプリに変化し、顧客(個客)の⾒える化が進んでいることがあげられます。メーカーよりも顧客(個客)への理解が深い⼩売の持つデータの活⽤は更に進むとみており、付加価値のある商品が求められるスキンケア、プロテイン、サプリなど、ヘルスケア・ビューティー分野では、⼩売の持つ顧客(個客)情報、メーカーの商品開発⼒をもとに、マーケティングコストを減らしながら、それを価格と品質に振り向けたPBの開発と展開が広がっていくとみています。
※1=ナショナルブランド︓全国規模で販売するメーカーのブランド
商品を手掛ける、ドラッグストアやバラエティショップも自身の強みを「顧客理解に基づいた個性ある商品開発」にあると捉えているようです。
株式会社スタイリングライフ・ホールディングス
プラザスタイルカンパニー商品⼆部H&B企画課これまでNB品で解決できなかった消費者の悩みやインサイトを分析し、カバーしきれない多様化するニーズに応えるのがPBだと考えています。膨⼤な顧客データを持ち、全国に店舗を持つプラザだからこそ、メーカーの消費者調査だけでは掴めない顧客のインサイトまで理解した商品開発が可能です。買い求めやすい価格設定や提供、競合他社との差別化、品質追求はもちろん⼤事ですが、それ以上に消費者に寄り添ったモノがPBには求められています。いつでも話題の商品がある、たくさんの⼈に評価されている商品がいつもあることがプラザのNBであり、PBとNBは互いを補完する関係性であるべきと考えます。「Dunamis」は数多くの化粧品を販売するプラザがスキンケアに迷っている⼈へ「伝えたい」を詰め込んだオリジナルブランドです。にきび、⽑⽳、⽪脂テカリ等、等⾝⼤の肌悩みに着⽬し、独⾃のスキンケアラインを展開しています。「Dunamis」をはじめ、プラザのPBは各製品タイパ重視のライフスタイルに適応する形にし、⼿に取りやすい・継続しやすい価格を実現しています。
~ドラッグストア~
株式会社ツルハグループマーチャンダイジング
PB商品開発本部リーダー⽮原 千愛(やはらちあい)⽒ツルハグループオリジナルブランドは、2008年からスタートしており、安⼼はもちろん、確かなクオリティと適正価格でご提供できる商品の代表と考えております。また、お客様にはコストパフォーマンスの評価、体感のご評価など嬉しいお声を頂戴する事もございます。"現場の声"を⼤切にしており、⼀部商品の開発には⽇頃から売り場に⽴ってお客様から美容の悩みの相談を受けている化粧品担当が商品開発に携わっている商品もございます。お客様のお悩みを直接伺っている担当だからこそ、出来るクオリティもあると考えております。2025年5⽉現在で販売されている美容関連のPBアイテム数は健康⾷品含む約260SKUほどになり、前年⽐で105%以上の伸⻑をしております。
また、生活者側にもブランドの想いは伝わりつつあるようです。アンケートで、PBの化粧品は「お客が欲しいものをよく理解している」と回答した人が全体の約22.6%となったほか、10代ではPBの化粧品は「SNSで話題」と考えている人も約23.2%でした。
2025年下半期は、PBコスメがますます注目されそうです。
近年、美容やファッションの世界では、一般的に「カワイイ・マネしたい」と言われているメイクやヘアスタイル、人気ブランドの服、SNSでバズったアイテムなどが若者を中心に支持され、誰かと同じことが"カワイイの正解"として若者を安心させてきましたが、この流れに変化が起き、自分基準の"カワイイ"を追求する新たな動きが生まれています。
ユーザーアンケートでは「誰かと同じよりも、自分らしいかわいさを重視したい」全体の37.7%。また「自分の顔の特徴を活かしたメイクをしたい」と回答した人が全体の66.2%にのぼりました。
また、10代では、他の世代の倍以上となる31.2%が「自分に似ている人をメイクの参考にしている」と回答したことも、「憧れの誰かを目指す」のではなく、自分らしさをいかした自分基準のKAWAIIを志向しているからこそといえるかもしれません。
加えて、昨今話題のオーディション番組(いわゆるサバ番)などで、自身のコンプレックスを乗り越えようとする姿が生活者から共感を呼んでいることも、まさに"カワイイの正解"から"自分基準のKAWAII"へ価値観が移行する時代の変化の現れともいえそうです。
こうした流れを受けて、自分基準のKAWAIIを表現できるアイテムも注目を集めています。そのひとつがファッションやメイク次第でさまざまなスタイルを楽しめる「リムレスメガネ」です。この春から商品を展開するJINSによると「誰にでも似合いやすい特長から、男女問わず幅広い層に支持されているとのこと。
株式会社ジンズ マーケティング部
PR担当 本⽥ 絢乃(ほんだあやの)⽒JINSでは、⻑らくリムレスの取り扱いがありませんでしたが、韓国アイドルの着⽤をきっかけに、⼀気にトレンドアイテムとなり、男⼥問わず若年層を中⼼に⼈気が広がったこと。また、その影響で、さまざまなブランドでも取り扱いが増加していることを受けて、販売を決定しました。JINSの姉妹ブランド「RIM」では、今年3⽉にJINSに先駆けてリムレスコレクションを展開。発売直後から継続して売上1位を獲得し、計画⽐130%を超える⼈気ぶりとなりました。さらに4⽉からは、JINSの⼀部店舗でも、トレンドの「コケットコア」に合わせたコレクションの⼀部としてリムレスを導⼊。少し装飾のあるデザインながらも、リムレスならではのかけやすさが好評で、こちらも計画⽐160%を記録。トレンドに乗った⼈気がうかがえます。リムレス眼鏡は、フレームがないため、⾃然と顔に溶け込み、誰にでも似合いやすいのが特徴です。当初は若年層の⼥性をメインターゲットとしていましたが、20代男性の購⼊⽐率も⾼く、男⼥問わず幅広い層に⽀持されています。JINSでは、追加料⾦でクリアレンズをカラーレンズに変更することもできるのですが、薄い⾊のカラーレンズとの組み合わせも⼈気です。カラーレンズにすることで、よりファッション性の⾼いアイテムになります。
コスメでも、「自分カラーにカスタムできる」点を語るクチコミが増加傾向であったり、自分カラーにカスタマイズできることをうたった商品もじわじわ増加しています。たとえばnuseの「ムースケアチークハンディ」は「カラーを混ぜ合わせて自分好みの色味調整すること」を推奨しています。
あるいは、4月に発売されたRMKの新作アイシャドウ「 RMK インフィニシェイド シングル アイシャドウ」は好きな色や質感のものを組み合わせて自分色のパレットが作れる単色アイシャドウです。
今後も、似合うと好きを両方叶えてくれるアイテムが増えていくことで、より自分らしいコスメを選択できるようになり、マイ KAWAII⤴︎マインドが浸透していくかもしれません。
【アンケート調査概要】
調査名: 化粧品に関するアンケート
調査の⽅法:アンケート⽅式(WEB)
調査の対象:@cosmeプロデュースメンバー/⼥性/15~69歳
有効回答数:6,909人
調査元:株式会社アイスタイル
調査実施日:2025年5月20日(火)~5月21日(水)
【クチコミ分析概要】
分析名: @cosmeに投稿されたクチコミ(テキスト)
分析の⽅法:テキストマイニング
分析の対象:2024年11月1日~2025年4月30日に購入品として投稿されたクチコミ(比較対象として前年同期)
調査元:株式会社アイスタイル
【株式会社アイスタイル 会社概要】 https://www.istyle.co.jp/ 東証プライム・コード番号3660
■所在地:〒107-6034 東京都港区赤坂 1-12-32 アーク森ビル 34 階
■設 立:1999年7月27日
■資本金:57億1,900万円
■代表者:代表取締役社長 遠藤 宗
■事業内容:美容系総合サイト「@cosme(アットコスメ)」の企画・運営、関連広告サービス・マーケティング・リサーチサービスの提供
【お問合せ】
株式会社アイスタイル エクスターナルコミュニケーション室
■Email: istyle-press@istyle.co.jp